先生からいただいた抗がん剤と造精能に関するいくつかの論文(の要旨)を見る限りでは、2コース程度の抗がん剤投与ではそこまで心配するうようなことではないようだ。
いくつかの論文の内容をかいつまむと以下のとおりだ。
・抗がん剤治療前に精子濃度が20×10^6/mlになっている症例が約半数ある。
(精巣腫瘍自体がすでに造精能に影響を与えている可能性がある)
・化学療法の回数が多いほど、影響が大きい。
・コース数にかかわらず、3か月後から半年間は精子数が減少または無精子症となる。
・1~2コースでは8割以上の症例で精子数が20×10^6/ml以上に回復している。
・3コース以上では投与直後はほぼ無精子症になる。ただし1~3年内に回復した例もある。
・4コース以上投与した場合は回復した例は少ない。
(論文では4コース以上が合計14例あったが、回復した例は1例のみ)
いただいた論文の中で興味深いタイトルのものがあった。
『精巣腫瘍患者の精子染色体異数性に関する研究』
化学療法投与と精子の染色体の異常について書かれているもののようだ。
(私は専門ではないので「異数性」の意味するところはわからない)
専門的すぎてわからない部分が多いのだが、要約すると、
・4例に対し2年~13年後には一般の値になっている。
(13年後にやっとという意味ではなく、13年後に検査してみたら、正常値であったという意)
・1例では半年後と3年後のデータがあり、それらを比較すると、半年後の方が明らかに異常が多い。
上記のデータがどれくらい影響を与えるかわからないが、抗がん剤投与1年ほどは子作りを進めない医者もいるらしい。
↓を見るとかなり怖い。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%93%E8%89%B2%E4%BD%93%E7%95%B0%E5%B8%B8